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[2008.3.3] Update
ほぼ100%の致死率、人畜共通の感染症
狂犬病について
伴野 真奈美
狂犬病とは
人畜共通の感染症で、犬や人以外でも、すべての哺乳動物に感染します。いったん症状が出ると治療することは不可能で、ほぼ100%の致死率と言われています。世界中で毎年約5500人が狂犬病が原因で死亡していて、発生がないと認められている国は、日本を含めて11カ国しかありません。日本では法律により、狂犬病予防注射は飼主さんの義務となっています。犬に噛まれると感染するイメージが強いですが、他国ではコウモリやキツネ、マングース、オオカミなど、様々な種類の動物から感染することがあります。日本では2006年、フィリピンから帰国した男性2名が36年ぶりに国内で発症して死亡しました。
 
感染すると
狂犬病の病原体が体内に侵入してから症状が出始めるまで平均30日の潜伏期間がありますが、短いと2週間、長くて2年後に発症したケースもあります。発症すると、初期には風邪と似たような症状のほか、噛まれた部分がかゆくなったり、熱を持ちます。水や風におびえる、興奮、精神錯乱、麻痺など神経症状が表れ、2〜7日後に全身麻痺で呼吸障害により死亡します。
 
ワクチン接種の現状
伝染病の拡大防止には、全体で70%以上の接種率が必要といわれています。狂犬病予防法により、飼主さんは犬を飼っていることを自治体へ登録することが義務付けられていますが、実際登録されている頭数は全体の半分くらいではないかと、ペットフードの消費量などから推測されています。現在登録されている犬の接種率は約75%となっていますが、登録されていない頭数も含めると推定接種率は40%を切ると言われています。隣国中国では感染症の原因で狂犬病は2位を占めていて、年間2500人以上が亡くなっています。ペットブームにより輸入される動物からいつ狂犬病が日本国内に入ってきてもおかしくない現状です。入ってきてから対策を練るのではなく、今のうちから接種率をあげて、感染の拡大も予防することがわんちゃんにも、人にも大切なのです。
 
 
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