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[2008.4] Update
「口が臭う」ときは?
犬のオーラルケアについて

動物病院を訪れる飼い主さんからよく聞く言葉に、「口が臭う」があります。虫歯かと思っている飼い主さんも多いと思いますが、実は犬はほとんど虫歯にならないのです。人には多い虫歯ですが、それは口腔内環境が人と犬とでは違うからです。

まず、口腔内のペーハー(ph)が違います。虫歯菌は糖を発酵させて酸を作り、それが歯の組織を壊していくものです。そのペーハーが人では弱酸性、犬ではアルカリ性なので虫歯菌が繁殖しにくいと考えられています。
つぎに、人の唾液には、食べ物を虫歯菌が好きな糖に分解する酵素と言うものがありますが、犬にはこの酵素がないのです。
そして、歯の形が違います。人の歯の多くは臼のようにくぼみがあり、食べかすやばい菌が溜まりやすい形をしています。それに比べて犬の歯はとがった形が多く、食べかすやばい菌が溜まりにくいのです。これらの事から、犬は虫歯になりにくいと考えられているのです。

犬に多い口腔内の病気に歯周病があります。歯周病とは、歯垢や歯石が原因で歯の周辺の組織に炎症が起こる疾患です。もちろん人にもありますが、犬にはとても多く、一般家庭で飼育されている犬の約8割は歯周病にかかっていると言われています。歯の表面に着いた食べかすなどによって作られた歯垢は、そのままにしておくと唾液中のカルシウムが沈着して硬い歯石となり、歯ブラシでは除去できなくなります。歯石の表面はザラザラしており、さらに歯垢がつきやすくなってしまいます。
 歯垢であれば歯ブラシ・ガーゼなどで除去することも出来ますが、歯石になってしまうと外科的処置が必要になります。歯周病が進行して歯がグラグラになってしまった歯は抜かなければならない事もあります。そうなる前にお家でのケアがとても重要になってきます。

出来れば毎食後に歯みがきをしてあげられれば一番理想的ですが、それが難しいのであればデンタルガムやおもちゃを使ってくつろぎながら、楽しみながら、ケアをしてあげて下さい。

 
志村 仁美
 
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