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[2008.5] Update
室内飼育、避妊・去勢手術・予防医療の普及など
来院の傾向で分かるペット飼育の現状
この20年ほどの間にペットの飼育環境は大きく変わり、犬・猫は番犬・ネズミ捕りから家族の一員として人との生活を送るようになってきました。室内で飼育される動物が増え、ペットの体調の変化に早く気がついたり、飼い主さんの病気予防の意識も高まりました。病気を理由に動物病院に来院する割合が犬は1990年41.56%から2004年には27.94%、猫は1990年69.90%から2004年47.29%と、年々低下しています。反対にワクチン接種やフィラリア予防などの予防医療の占める割合は増加しています。
 
避妊・去勢手術の実施率は犬に比べて猫は7倍も高くなっています。室内飼育の犬が増えているのに対し、まだまだ猫は家と外を自由に行き来できる環境の子が多いのでしょう。雌は年に約2回の発情期を迎えるので、避妊手術をしていなければ次々出産してしまいます。雄はケンカで傷を負ったり感染症、マーキングなど、人との生活にも影響が大きいので、そういった理由で手術をされる飼い主さんが多いようです。もちろん、これらの問題解決にもなりますが、将来高齢になった時に発症する可能性のある乳腺腫瘍、子宮蓄膿症、前立腺肥大など生殖器系の病気予防にもなります。若くて健康な間に避妊・去勢手術を済ませることで予防できる病気がたくさんあるのです。

 ペットの受診年齢も高くなっています。こちらも室内飼育、避妊・去勢手術・予防医療の普及で動物の平均寿命が高くなっているからでしょう。12歳以上の犬の受診率、1990年は約10%だったのに対し、2004年15%以上、猫の受診率は1990年3.2%に対して2004年には20%を超えています。高齢になると免疫力も低下するため、より病気の予防が大切になります。人間も現在、少子高齢化が騒がれていますが、犬・猫も同様、高齢化が進んでいます。
人がしっかりケアしてあげてより良い生活の質(Quolity Of Life)を保ってあげてください。

伴野 真奈美
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